近年、次世代のモダリティとして注目を集めるエクソソーム創薬ですが、その実用化には規制の壁が立ちはだかっています。特に、従来の低分子医薬品や抗体医薬品とは異なる特性を持つため、規制当局による判断基準も日々アップデートされており、開発担当者様にとっては情報収集が欠かせない課題となっていることでしょう。
本記事では、エクソソーム治療薬の規制動向に焦点を当て、日本(PMDA)、米国(FDA)、欧州(EMA)の最新ガイドラインや審査のポイントを解説します。また、承認取得の最大の難関とされるCMC(化学・製造・品質管理)戦略についても、具体的な対策を提示します。貴社の開発戦略における羅針盤として、ぜひお役立てください。
エクソソーム治療薬の規制動向と開発における現状の結論

エクソソーム治療薬の開発において、最も重要なのはその規制上の位置づけを正しく理解することです。細胞を含まない製剤であるエクソソームは、従来の再生医療等製品とは異なる法的解釈がなされる場合があり、開発初期段階での戦略的な分類が求められます。ここでは、現状の規制動向における主要な結論と、国際的な議論の進捗について概説します。
再生医療等製品としての位置づけと医薬品としての分類
エクソソーム治療薬は、その起源が細胞であるものの、最終製品には細胞自体が含まれないため、法的な分類が非常に複雑です。日本では、現行の薬機法において「医薬品(生物由来製品)」として扱われる可能性が高い一方で、その特性から再生医療等製品に準じた安全性評価が求められる傾向にあります。
具体的には、条件及び期限付承認制度の対象となる「再生医療等製品」に該当するか、あるいは通常の「医薬品」として承認審査を受けるかは、製品の特性や作用機序により個別に判断されます。開発担当者は、自社製品がどちらのカテゴリーを目指すべきか、早期にPMDAと協議を行い、明確化しておくことが推奨されます。
「細胞加工製品」と「細胞を含まない製剤」の規制上の違い
規制対応において重要なのは、「細胞加工製品」と「細胞を含まない製剤(Cell-free therapies)」の区別を明確にすることです。細胞加工製品は、生きた細胞そのものを投与するため、細胞の生存率や生着率が品質管理の指標となります。
一方、エクソソーム製剤は細胞を含まないため、従来の医薬品に近い品質管理(純度、均一性、安定性)が厳格に求められます。特に、製造工程における不純物の除去や、ロット間差の最小化は、細胞製剤以上に厳密な規格設定が必要です。この違いを理解し、医薬品としてのCMC(化学・製造・品質管理)要件を満たす準備を進めることが、承認取得への近道となります。
国際的な規制ハーモナイゼーションの進捗状況
エクソソーム創薬は世界的な競争領域であり、規制のハーモナイゼーション(調和)に向けた動きも活発化しています。しかし、現状では日米欧で完全に統一されたガイドラインは存在せず、各国の規制当局がそれぞれの枠組みで審査を行っている段階です。
例えば、ISEV(国際細胞外小胞学会)が提唱するMISEVガイドラインは、学術的な標準化に寄与していますが、そのまま規制要件として適用されるわけではありません。ICH(医薬品規制調和国際会議)などの場でも議論が進められていますが、現時点では各国の規制要件(FDAのガイダンスやPMDAの相談見解)を個別に確認し、最も厳しい基準に合わせてデータを取得する「グローバル開発戦略」が有効でしょう。
日本国内におけるエクソソーム創薬の規制・ガイドライン(PMDA/厚労省)

日本国内におけるエクソソーム創薬は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)および厚生労働省の規制枠組みの中で進められます。世界に先駆けて再生医療を推進してきた日本ですが、細胞を含まないエクソソームに関しては、新たな判断基準が適用されつつあります。ここでは、国内承認を目指す上で押さえておくべき法規制と審査のポイントについて解説します。
薬機法(医薬品医療機器等法)に基づく承認審査の枠組み
エクソソーム製剤の承認審査は、基本的には薬機法(医薬品医療機器等法)に基づいて行われます。重要なのは、生物由来原料基準への適合と、ウイルス安全性などの感染症対策です。
審査においては、原材料となる細胞のドナー適格性から、製造プロセスにおける安全性、そして最終製品の品質までが一貫して問われます。特に、エクソソームの多様性(ヘテロジェネイティ)をどのように制御し、品質を保証するかは、PMDAが重点的に確認するポイントです。既存のバイオ医薬品の審査基準をベースにしつつ、エクソソーム特有の特性を考慮した論理的な説明が求められるでしょう。
再生医療等安全性確保法との関連性と適用範囲の整理
再生医療等安全性確保法(安確法)は、主に医療機関で行われる自由診療や臨床研究を対象としていますが、企業治験を目指す場合でもその考え方は重要です。現在、多くのクリニックで自由診療としてエクソソーム投与が行われていますが、これらは薬機法上の承認を得たものではありません。
創薬を目指す企業としては、安確法の枠組みではなく、薬機法に基づく治験(臨床試験)を実施し、製造販売承認を取得する必要があります。安確法下での臨床研究データが、そのまま薬機法承認申請の添付資料として利用できるわけではないため、両者の適用範囲と目的の違いを明確に区別して開発計画を立てることが肝要です。
先駆け審査指定制度や希少疾病用医薬品指定の活用可能性
画期的な治療薬を早期に患者さんへ届けるための「先駆け審査指定制度」や、患者数が少ない疾患を対象とした「希少疾病用医薬品指定(オーファンドラッグ)」は、エクソソーム製剤においても活用可能です。
これらの指定を受けることで、優先的な相談枠の利用や審査期間の短縮、税制上の優遇措置などが受けられます。エクソソームは難治性疾患への効果が期待されているため、対象疾患によってはこれらの制度に合致する可能性が高いでしょう。開発初期から規制当局と相談し、要件を満たすためのデータを戦略的に収集することが、開発期間の短縮につながります。
PMDAの全般相談・事前面談における主な指摘事項
PMDAの全般相談や事前面談では、特に「CMC(製造・品質)」と「非臨床安全性」に関する指摘が多く見受けられます。具体的には、「目的とするエクソソームの定義(どのような分画を有効成分とするか)」や「作用機序に関連した品質特性(Potency)の設定根拠」について、詳細な説明が求められます。
また、製造工程由来の不純物(宿主細胞由来タンパク質やDNA)のリスク評価や、除去能力の証明も必須です。相談に臨む際は、網羅的な解析データを用意するだけでなく、なぜその規格値を設定したのかという科学的な妥当性を論理的に説明できる準備を整えておくことが成功の鍵となるでしょう。
米国(FDA)および欧州(EMA)における規制動向の最新情報

海外展開を視野に入れる場合、米国FDAおよび欧州EMAの規制動向を把握することは不可欠です。特にFDAは、未承認のエクソソーム製剤に対して厳しい警告を発しており、正規の開発プロセスを経た製剤との区別を明確にしています。ここでは、欧米における最新の規制スタンスと要求事項について詳しく見ていきましょう。
FDA(CBER)によるエクソソーム製剤の分類とIND申請要件
米国FDAにおいて、エクソソーム製剤はCBER(生物製剤評価研究センター)が管轄し、公衆衛生法(PHS法)第351条に基づく「生物学的製剤」として規制されます。臨床試験を開始するには、IND(治験薬)申請が必要です。
FDAは、エクソソームを「薬理作用を持つ生物由来製品」と見なしており、細胞治療製品と同様の厳格な安全基準を適用しています。IND申請においては、詳細なCMC情報に加え、作用機序(MOA)を裏付けるデータが強く求められます。単に「細胞から分泌されたもの」という説明では不十分であり、どの成分がどのように効くのかを示す科学的根拠が不可欠です。
公衆衛生上の安全性警告(Public Safety Notification)と未承認製剤への対応
FDAは、市場に出回る科学的根拠の乏しいエクソソーム製品に対し、"Public Safety Notification"(公衆衛生上の安全性警告)を発出し、警鐘を鳴らしています。これは、未承認のまま「若返り」や「コロナ後遺症治療」などを謳うクリニックや製品が増加したことへの対抗措置です。
正規の医薬品開発を行う企業にとって、この動向は「品質と安全性」の証明がいかに重要かを示唆しています。FDAは規制の目を光らせており、確固たるエビデンスのない製品に対しては厳しい措置を取る姿勢です。したがって、開発企業はコンプライアンスを遵守し、正規の治験プロセスを通じて有効性を証明することが、信頼獲得の唯一の道となります。
欧州EMAにおける生物学的製剤・ATMPとしての取り扱い
欧州EMA(欧州医薬品庁)では、エクソソーム製剤は主に「生物学的製剤」として扱われますが、遺伝子操作された細胞由来の場合などは、ATMP(先端医療医薬品)の枠組みで規制される可能性があります。
EMAもFDA同様、リスクベースのアプローチを採用しており、原材料の管理から最終製品の品質までを一貫して評価します。特に、欧州では製造プロセスのバリデーションや、GMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)準拠が厳格に求められます。ATMPに分類される場合は、科学的助言(Scientific Advice)制度を活用し、早期に分類の確認と開発要件のすり合わせを行うことが推奨されます。
ISEV(国際細胞外小胞学会)ガイドライン(MISEV)の規制への影響
規制当局のガイドラインではありませんが、ISEV(国際細胞外小胞学会)が策定した「MISEV(Minimal Information for Studies of Extracellular Vesicles)」ガイドラインは、業界のデファクトスタンダードとして規制にも影響を与えています。
MISEVは、エクソソームの研究において報告すべき最小限の情報を定めたものであり、論文発表だけでなく、規制当局への申請資料作成時にも参照される重要な指標です。特に、エクソソームの定義や分離方法、特性解析の手法に関しては、MISEVガイドラインに準拠したデータを提示することで、科学的な信頼性を高め、審査官との共通言語として機能させることができるでしょう。
承認取得の最大の壁となるCMC(化学・製造・品質管理)戦略

エクソソーム治療薬の承認取得において、最大の障壁と言われているのがCMC(化学・製造・品質管理)です。生体由来のナノ粒子であるエクソソームは複雑で不均一なため、品質の一貫性を証明することが極めて困難です。ここでは、規制当局が特に重視するCMC戦略の重要項目について解説します。
原材料(ドナー細胞・細胞バンク)の適格性確認とトレーサビリティ
高品質なエクソソーム製剤を製造する第一歩は、原材料となる細胞の管理です。ドナーの適格性確認(感染症スクリーニングや既往歴調査)はもちろんのこと、細胞バンク(マスターセルバンク・ワーキングセルバンク)の樹立と管理が必須となります。
規制当局は、どのドナーの細胞から製造されたかというトレーサビリティ(追跡可能性)の確保を厳しく要求します。また、継代数による細胞の老化がエクソソームの品質に与える影響も評価する必要があります。原材料の段階からGMPに準拠した管理体制を構築し、記録を適切に残すことが、後の承認審査での大きな強みとなります。
製造プロセスの恒常性維持と不純物(宿主由来タンパク・DNA)の除去
エクソソームの製造において、培養上清からの精製プロセスは品質を左右する重要工程です。ここでは、目的とするエクソソームを効率よく回収しつつ、宿主細胞由来のタンパク質やDNA、培地成分などの不純物を確実に除去することが求められます。
特に、宿主由来DNAの残存は腫瘍原性リスクに直結するため、厳格な残存限度値の設定が必要です。また、製造ロットごとに精製効率や純度がばらつかないよう、製造プロセスの恒常性(Robustness)を確立し、バリデーションデータを示すことが承認への必須条件となります。
エクソソームの特性解析(Characterization)における必須項目
エクソソーム製剤であることを証明するためには、多角的な特性解析(Characterization)が必要です。単に粒子径や粒子数を測定するだけでは不十分であり、表面抗原マーカー(CD63, CD81, CD9など)の確認や、内部封入物質(miRNA、タンパク質)の解析が求められます。
さらに、電子顕微鏡による形態観察や、ナノトラッキング解析(NTA)による粒子径分布の測定など、物理化学的性質と生物学的性質の両面からアプローチする必要があります。これらのデータは、製剤の同一性(Identity)を担保する基礎となるため、最新の分析技術を用いて詳細なデータを取得しましょう。
作用機序(MOA)に基づいた有効性試験(Potency Assay)の構築
CMC戦略の中で最も難易度が高いのが、有効性試験(Potency Assay)の構築です。規制当局は、単に「粒子がたくさんある」ことではなく、「治療効果に関連する活性が保持されているか」を定量的に示すことを求めます。
作用機序(MOA)が明確であれば、それに基づいたバイオアッセイ(例えば、標的細胞への取り込み能や、特定のシグナル伝達経路の活性化など)を設定します。MOAが複雑で完全には解明されていない場合でも、臨床効果と相関する代替マーカー(Surrogate Marker)を見出し、品質試験として設定する努力が必要です。これは製品の品質を保証する上で最も重要な指標の一つです。
バッチ間の品質均一性と規格設定の考え方
医薬品として承認されるためには、いつ製造しても同じ品質であることを保証しなければなりません。しかし、生物由来であるエクソソームは、どうしてもバッチ間で品質にばらつきが生じやすい傾向があります。
そのため、開発初期から十分な数のバッチを製造し、データの蓄積を行うことが重要です。その上で、許容可能なばらつきの範囲(規格値)を科学的根拠に基づいて設定します。規格幅が広すぎると品質管理が不十分とみなされ、狭すぎると製造の歩留まりが悪化するため、規制当局との相談を通じて、妥当な規格設定の落としどころを見極める戦略が求められます。
非臨床試験および臨床試験(治験)における安全性評価のポイント

CMCと並んで重要なのが、安全性評価です。エクソソームは従来の薬物とは異なる体内挙動を示すため、非臨床試験および臨床試験の設計には特有の配慮が必要です。ここでは、規制当局が懸念するリスクと、それを払拭するための評価ポイントについて解説します。
エクソソーム特有の体内動態(Biodistribution)試験の要件
エクソソームは全身に分布する可能性がありますが、標的臓器への集積性や、予期せぬ臓器への蓄積リスクを評価する体内動態(Biodistribution)試験は必須です。
従来の低分子薬のような血中濃度測定だけでなく、蛍光標識や放射性同位元素を用いたイメージング技術などを駆使して、投与後の分布と消失過程を追跡する必要があります。特に、血液脳関門(BBB)の通過性や、生殖器への移行性は安全性評価の観点から注目されるポイントです。どの臓器に、どれくらいの期間滞留するかを明らかにすることは、毒性試験の設計や臨床での投与計画において重要な基礎データとなります。
免疫原性および腫瘍原性リスクの評価方法
他家由来(同種由来)の細胞を用いる場合、免疫原性(拒絶反応やアレルギー反応)のリスク評価は避けて通れません。エクソソーム自体は細胞に比べて免疫原性が低いとされていますが、反復投与による抗体産生のリスクは検証が必要です。
また、腫瘍原性については、エクソソーム自体が増殖するわけではありませんが、腫瘍細胞の増殖を促進したり、転移を誘発したりする可能性がないかを確認する必要があります。特に不死化細胞株を製造に用いる場合は、造腫瘍性試験を含めた厳格なリスク評価が求められるでしょう。
First-in-Human試験における投与量設定と用量漸増計画
ヒトに初めて投与するFirst-in-Human(FIH)試験では、安全性を最優先した慎重な計画が求められます。開始用量の設定には、非臨床試験で得られた無毒性量(NOAEL)に基づき、十分な安全係数を見込んだ最小有効量(MABEL)アプローチなどが考慮されます。
また、用量漸増(Dose Escalation)においては、センチネル(最初の1例目)を設け、一定期間の観察を経てから次の被験者へ投与するなど、安全性を確認しながら段階的に進める手順(Staggered approach)が一般的です。予期せぬ有害事象が発生した場合の停止基準(Stopping Rule)も明確に定めておく必要があります。
臨床試験プロトコル作成時に考慮すべきエンドポイントの設定
臨床試験の成功を左右するのが、適切なエンドポイント(評価項目)の設定です。エクソソーム治療薬は、従来の薬剤とは異なる作用機序を持つことが多いため、既存の評価指標だけでは効果を適切に捉えきれない場合があります。
主要評価項目(Primary Endpoint)には、客観的かつ臨床的に意義のある指標(生存期間、症状スコアの改善など)を設定しますが、副次評価項目や探索的評価項目として、バイオマーカーや画像診断などを組み合わせることも有効です。疾患の特性とエクソソームの作用メカニズムを深く理解し、規制当局が納得する「効能・効果」の証明方法をプロトコルに落とし込むことが重要です。
エクソソーム治療薬の実用化に向けた今後の展望と対策

エクソソーム治療薬はまだ黎明期にあり、規制環境も開発技術も過渡期にあります。この不確実な状況下で確実に実用化へ進むためには、受け身ではなく能動的なアクションが必要です。最後に、今後の展望と開発企業がとるべき対策についてまとめます。
規制当局との早期相談(Early Consultation)の重要性
規制環境が流動的であるからこそ、規制当局との早期相談(Early Consultation)は開発成功の生命線です。開発の後期になってから「データが不足している」「試験デザインが不適切」といった指摘を受けると、手戻りによる莫大な時間とコストのロスが発生します。
PMDAのRS戦略相談などを活用し、開発の初期段階から当局の考え方を確認し、合意形成を図りながら進めることが重要です。当局を「審査する側」として恐れるのではなく、「開発のパートナー」として対話し、共に規制の道筋を作っていく姿勢が、スムーズな承認取得につながります。
アカデミア・CDMOとの連携による開発加速
エクソソームの製造や解析には高度な技術と設備が必要です。すべてを自社で完結させようとすると、リソースが分散し開発スピードが鈍化する恐れがあります。そこで、専門的な知見を持つアカデミアや、製造受託を行うCDMO(医薬品開発製造受託機関)との連携が鍵となります。
特に、CMC部分においては、実績のあるCDMOとパートナーシップを組むことで、GMP準拠の製造体制を迅速に構築できます。自社は創薬のコアとなるシーズ探索や臨床開発に集中し、製造や解析は外部の専門性を活用する「エコシステム型」の開発体制が、競争力を高めるでしょう。
次世代ガイドライン策定に向けた業界団体の動き
現在、日本再生医療学会や製薬業界団体を中心に、エクソソーム製剤に関するガイドライン策定の動きが進んでいます。個社の取り組みだけでなく、業界全体でデータを共有し、標準的な評価手法を確立しようとする試みです。
開発担当者は、こうした業界団体の活動やワーキンググループに積極的に参加し、最新の情報をキャッチアップするとともに、意見発信を行っていくことが推奨されます。業界標準の策定に関与することで、自社の開発戦略を有利に進めることができるだけでなく、エクソソーム創薬全体の信頼性向上にも寄与することになるでしょう。
まとめ

エクソソーム治療薬は、次世代のモダリティとして大きな可能性を秘めていますが、その実用化には「生物由来製品」としての厳格な規制対応が求められます。特にCMC戦略の構築、作用機序の解明、そして規制当局との早期かつ綿密な対話が成功の鍵を握ります。
国内外の規制動向は日々変化しており、FDAやPMDAの最新見解を常にアップデートし続ける姿勢が不可欠です。不確実性を恐れず、科学的なエビデンスを一つひとつ積み重ねることで、この革新的な治療法を患者さんのもとへ届ける道は必ず拓けるでしょう。貴社の挑戦が、医療の未来を変える一歩となることを願っています。
エクソソーム治療薬の規制動向についてよくある質問

以下に、エクソソーム治療薬の開発や規制に関してよく寄せられる質問をまとめました。
-
エクソソーム治療薬は「再生医療等製品」に分類されますか?
- 現時点では、細胞そのものを含まないため、原則として「医薬品(生物由来製品)」に分類される可能性が高いです。ただし、起源や製造方法によっては再生医療等製品の規制が準用されるケースもあり、PMDAとの個別相談で決定されます。
-
自由診療で行われているエクソソーム療法と、開発中の治験薬は何が違いますか?
- 自由診療の多くは医師の裁量で行われており、薬機法に基づく承認(有効性・安全性の公的証明)を得ていません。一方、治験薬は厳格なGMP基準で製造され、臨床試験を通じて科学的根拠を確立することを目指すものです。
-
PMDAへの相談はどのタイミングで行うべきですか?
- 可能な限り早期、具体的には非臨床試験(動物実験)の計画段階や、CMC開発の初期段階で行うことを強く推奨します。開発方針のズレを早期に修正することで、手戻りを防げます。
-
CMC(製造・品質管理)における最大の課題は何ですか?
- 「不均一性」と「純度」の管理です。生物由来であるためロット差が出やすく、また培養上清から目的のエクソソームだけを高純度に取り出し、その活性(Potency)を一定に保つ技術的難易度が高い点です。
-
米国FDAの規制は日本とどう異なりますか?
- FDAはエクソソームを「生物学的製剤」として明確に規制しており、未承認製品に対しては警告を発するなど監視が厳しいです。基本的な科学的要件は似ていますが、IND申請時のデータ要件などが異なるため、FDAガイダンスの確認が必要です。
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